向こうはどんな世界でしょう

 もう半月ぶりの更新。
 先週の火曜日、祖父が他界してしまって、葬式参加のため実家の無錫に帰ってきた。祖父は87歳だったんで、中国の風俗から言えば「紅白喜事」の「白喜事」に当てる。僕にとって、身内の親族が死んだのは今回初めてだった。
 「霊堂」は、祖父母が住んでいる家の居間に設置されていた。花輪に囲まれているテーブルの中央に3年前に撮った写真が飾られていて、両側には祖父の娘で僕の伯母さんからの対聯があって、一番上には「駕鶴西遊」と書かれていた。中に入ったとたん、思わず涙がぼろぼろ出ていた。
 正月に家に帰った時、まだベットから起きてご飯を取ったりしていたが、8月の夏休みに帰った時、もう寝たきりになっていた。4ヵ月後永遠に会えなくなるなんて、まったく思えなかった。
 僕がまだ幼い時、蛇の肉を泥鰌と偽って食べさせられ、今まで食べたことがない美味しさを知らせたのは、祖父だった。夏になって井戸のそばで短パン一丁で井戸水で豪快に体を洗っていたのは祖父だった。中学校の時、昼にいつものチャーハンを作って僕が食べ終わるのを待ってマージャンに急いで出掛けるのは祖父だった。日本に来てから帰るたびに新聞で読んだ日本の政治情勢を僕から確認したり嬉しそうに話していたのは祖父だった。・・・
 それは、祖父が僕に残した思い出!
 法事を担当するお坊さんの話によると、実はもう52日前から、祖父の魂は既に体から出ていて、他界で悠々自得に遊んでいるそうだ。向こうは、本当にどんな世界でしょう?!蛇の肉が食べられるのでしょうか?一緒にマージャンを楽しめる人を見つけたのでしょうか?向こうで新聞があって、僕がいる日本の情報も読めるのでしょうか?
 爷爷,我永遠懐念你!